2018年6月23日土曜日

「はたらく」に向けた態度を育てるとは?(能力の高いダウン症の方の親がしてきたこと)※菅野先生の講演より

こんにちは。MARKです。
先日、東京学芸大学の菅野先生の講演を聴きに行ってきました。

先生は、知的発達障害の心理学を専門とし、特にダウン症を対象に、乳幼児期から成人期、老年期に至る各期の発達特徴を明らかにし、支援方法を開発する生涯発達支援をテーマに研究している方です。
<前回参加した講演に関する投稿>
ダウン症を対象とした生涯発達支援とは?(東京学芸大学の菅野先生の講演から学んだこと)

富山での講演は今回で3回目で、毎回参加させていただいていますが、ダウン症児の親は機会があればぜひお話を聞いてみてほしいです。

数少ないダウン症に関する専門家(研究者)で、ダウン症児の子育てにおいて、子供の自立を促すにはライフステージのどの段階で何をすることが効果的かということを学ぶことができます。
※ダウン症児に限らず、子育て全般においても参考になります。

今回は、次のタイトルで講演されました。
「ライフステージに応じた支援を考える」No.3
「はたらく」を支える~「はたらく」に向けた態度を育てる~

話の要点は、就労に向けての取り組みは、中学生・高校生になってから始めるものではなく、幼児期・学齢期から何を目指して取り組めばいいのかということです。

先生のお話の説得力のあるところは、実際に就労支援の作業所などに行き、ダウン症だけど一連の作業を自分一人でできる能力の高い方の親に、幼児期・学齢期はどのようなことをしていましたかと聞き取りをし、ダウン症の中で能力が高い人の親がどのようなことをしてきたかライフステージごとに整理していることです。

先生のお話によると、以前、ダウン症協会で行ったアンケートによって能力の高いダウン症児がライフステージごとにどのようなことをしてきたか整理した内容と、直近の作業所でとても高い能力を示したダウン症の方の親から聞き取った育て方はほぼ一致したそうです。

講演の資料からそのキャリア発達に向けた学習と教育の枠組みを示すと次のような感じです。

<発達段階における主な狙い>
【幼児期】
・生活リズムを整える
・身辺整理に関心をもつ
・認知能力を高める

【小学部】
・身の回りのことが自分でできる
・学習や学びに進んで取り組む
・コミュニケーション能力を育てる
・社会への関心を育てる

【中学部】
・基本的な生活習慣を身につける
・自主性、主体性を育てる
・コミュニケーション能力を高める
・地域や社会への参加を促す

【高等部】
・生活を豊かにするための基本的な教養、習慣、態度を身につける
・主体的に動く力を育てる
・社会生活に必要な力を育てる
・自己選択、自己決定力を育てる

【卒業後】
・職場への適応

幼少期~中学部は、勤労観の形成として、日常生活動作と基本的生活習慣に関する力、社会生活・家庭生活に主体的に参加し役割を果たす力を身につけさせることに力をいれます。
そして、その後は職業観の育成として、実際的な働く力、職業的な自立に必要な力を身につけさせることに力をいれます。
このように、ライフステージごとに目指すべきことがあります。

つまり、幼少期から順序立てて勤労観の形成ができていない中で、職業観の育成から始めてもうまくいかないということです。

ワタシは幸いにもまだゆーが2歳のときにこうした知識を学べたので、うまくいくかどうかはともかく、意識して取り組んでいきたいと思いました。

ではでは。


【関連投稿リンク】
ダウン症児にかけられる悪意のない口撃の避難場所とは?
ダウン症児ゆーの姉が助けてくれたこととは?
ボールプールは筋緊張が弱いダウン症児赤ちゃんでも遊べる強い味方♪ 

【お勧めのラベル】※カテゴリ別の投稿
ダウン症赤ちゃんに愛情を持つまでの記録と母親へのサポート
逆襲のダウン症児ママ(ダウン症児ショックからのカムバック)
ダウン症関連の講演・書籍で学んだこと

【YouTubeチャンネルへのリンク】
https://www.youtube.com/c/MARKdownfather
※ダウン症の次女ゆーの成長記録を、動画でも公開しています。
(ブログに投稿していない動画もあるので、ぜひチャンネル登録してください。)

↓↓↓クリックしていただけるとうれしいです♪
↓↓↓ランキングが上がるので励みになります(#^.^#)
↓↓↓(ダウン症児育児ブログのランキングページへ移動します。)
にほんブログ村 子育てブログ ダウン症児育児へ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿